人生100年時代、できるだけ有意義に生きたいー介護職ができることー
人生100年時代、できるだけ有意義に生きたいー介護職ができることー
介護の世界では、ADL・QOLという言葉をよく耳にすると思います。
初めて聞く方もいるかもしれないので、説明しておきますね。
・ADL:日常生活動作(Activities of Daily Living)
→日常生活を送る上で、最低限必要となる動作。例えば、食事、入浴、排泄、移動、移乗、着替えなど
・QOL:生活の質・人生の質(Quality of Life)
生きがいを感じているか?生活に満足しているか?利用者の状態を判断するための指標の1つ。
QOLの向上というと、高齢者となっても、その人らしく充実した生き方を続けられるようにすること。
またADLとは別に、IADLというものもあります。これはADLを応用した動作をさしものです。
・IADL:手段的日常生活動作(Instrumental Activities of Daily Living)
→食事の準備(料理、献立を考える)買い物、家事、洗濯、金銭管理や服薬管理、コミュニケーションにおいては電話、メールを使うことなどが含まれます。
一般的に、このIADLが低下するとADLが低下し、それに伴ってQOLが下がってしまうと言われています。
これらの低下の要因は何でしょうか?
主な要因としては、
・老化による筋力低下、運動量減少
・生活習慣病
・神経疾患(パーキンソン病や脳卒中、筋萎縮性側索硬化症など)
・認知症
・薬の副作用
高齢になるに従い、どうしても避けられないものもあるかと思います。
しかし、今では訪問型や通所型、地域密着型などの生活機能の維持/向上を目的とした介護予防サービスを受けることもできます。
介護施設でも、機能訓練指導員(理学療法士や作業療法士、言語聴覚士など)との連携で、
身体機能維持やリハビリ強化をする動きが見られます。
そんな中で、介護職としてできることは、
- 利用者さんを知る
好きな食べ物を知るといった些細なことでも構いません。
QOLの向上には本人の思いを理解することがとても重要です
- 見守る介護(過介護ではなく自立支援)
介護職の方は、世話好きの人が多いので、過剰介護にならないように注意しましょう。
③交流の場をつくる
季節の行事、地域との交流の機会を大切にすることもQOL向上につながります。
レクリエーション活動は、他者との交流の場であり、身体機能の維持の効果も期待できます。
QOL(生活の質)の向上といっても、利用者さんによって何が最適なのか、ひとりひとり異なります。
何をすべきなのか判断する為には、利用者さんをよく理解することが大切です。
簡単なことではないと思いますが、
利用者さんの気持ちに寄り添った介護を提供できるよう頑張っていきましょう。